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364号(2025年7月30日発行) 点字で【六星会福祉センタークラス】

 

2025年度サピエ研修会(オンライン参加)の報告
改めて校正作業を考える〜脈々と受け継ぐこだわりの完成度〜

O.N、H.Y

  7月3日.4日、サピエ研修会が大阪で開催され、「サピエ図書館の現状と課題」他、各委員会からの様々なプログラムが行われました。参加した「校正作業」について報告します。
1.点訳資料の校正とは:点訳されたものが原文の内容に忠実に、且つ適切に処理されているかを読み比べて正すこと。
・「新たな点訳」では無く、「明らかな誤り」を指摘し、点字表記の一貫性を保つ。
・校正→校正表チェック→修正→点検を繰り返す。

2.校正の方法と校正の実際
パソコンの画面との照合、音声読み上げでの照合、点字・墨字資料と照合する。
・具体的な校正チェックポイントを押さえる。 誤字・脱字・脱文等(余字・余語・余文にも注意)・誤読・点字表記の誤り。 表題紙、目次、奥付などを含む資料全体の体裁。
・すべての校正を終えた後、改めて初めから終わりまで見直しを行う。 ページ末に見出しのみが残っている・分冊した際に不統一な箇所があるなどに注意。

3.点字編集システムの便利機能を活用
・検索・目次作成・マスあけチェックなどショートカットキーで操作する。(それぞれBESXの「編集」「ページ」「校正」でもできる。)
・「本文編集ロック」「分割・結合」「単語・短文登録」の活用もミスを防ぐ事につながる。
・「製作支援」で点訳ファイルに下調べ、校正の記録などの「校正情報」が加わり、一つの ファイルで管理できる。

4.グループの共通目標として完成度を上げる。
テキストの活用と定期的な勉強会の実施で、事例を通して疑問解決とスキルアップを図る。
例 文脈による読み方:寒気(かんき/さむけ) 人気のない墓(「にんきのない」ではない)
原本タイトルの説明が必要な場合:死写会
読みをどちらにするか:前肢(「ぜんし」か「まえあし」か)
連体修飾語が付く場合のマスあけ:「森の奥深く」「ドライバーの腕次第」


「疑問」を見つけることは素敵なこと。点訳・校正での「迷い」を共有することが、自施設・団体のルールを磨く。校正できる人を増やす事が、より質の高い資料制作に繋がる。
.研修に参加し、正確な点訳のために大事な校正だから、皆の共通理解を持って取り組むことが必要と改めて感じました。「疑問や迷ったこと」は教えていだだきながら経験値を上げ、スキルアップしていきたいと思います。
*校正基準:現在の最新版は『点訳資料校正基準2015年版』



今月の活動報告

打ち出し関係
  • 図書館情報448・449号 6部
  • ぽけっと7月号 7部
  • ぷらざ通信7月号 7部
  • くおん108号 7部
  • 基幹センターだより18号 13部
  • エンジョイ北区8・9月号 10部
  • きたふくし185号 10部
  • 会報(六星会だより)363号 12部
活動
  • サピエ研修会(Zoom) 4日

  • 図書館活動区民の会ユニバーサル部会 13日

  • 自販機タックシール貼り直し:中央図書館、滝野川会館、北とぴあ



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