2025年度サピエ研修会(オンライン参加)の報告 O.N、H.Y 7月3日.4日、サピエ研修会が大阪で開催され、「サピエ図書館の現状と課題」他、各委員会からの様々なプログラムが行われました。参加した「校正作業」について報告します。 1.点訳資料の校正とは:点訳されたものが原文の内容に忠実に、且つ適切に処理されているかを読み比べて正すこと。 ・「新たな点訳」では無く、「明らかな誤り」を指摘し、点字表記の一貫性を保つ。 ・校正→校正表チェック→修正→点検を繰り返す。 2.校正の方法と校正の実際 パソコンの画面との照合、音声読み上げでの照合、点字・墨字資料と照合する。 ・具体的な校正チェックポイントを押さえる。 誤字・脱字・脱文等(余字・余語・余文にも注意)・誤読・点字表記の誤り。 表題紙、目次、奥付などを含む資料全体の体裁。 ・すべての校正を終えた後、改めて初めから終わりまで見直しを行う。 ページ末に見出しのみが残っている・分冊した際に不統一な箇所があるなどに注意。 3.点字編集システムの便利機能を活用 ・検索・目次作成・マスあけチェックなどショートカットキーで操作する。(それぞれBESXの「編集」「ページ」「校正」でもできる。) ・「本文編集ロック」「分割・結合」「単語・短文登録」の活用もミスを防ぐ事につながる。 ・「製作支援」で点訳ファイルに下調べ、校正の記録などの「校正情報」が加わり、一つの ファイルで管理できる。 4.グループの共通目標として完成度を上げる。 テキストの活用と定期的な勉強会の実施で、事例を通して疑問解決とスキルアップを図る。 例 文脈による読み方:寒気(かんき/さむけ) 人気のない墓(「にんきのない」ではない) 原本タイトルの説明が必要な場合:死写会 読みをどちらにするか:前肢(「ぜんし」か「まえあし」か) 連体修飾語が付く場合のマスあけ:「森の奥深く」「ドライバーの腕次第」 「疑問」を見つけることは素敵なこと。点訳・校正での「迷い」を共有することが、自施設・団体のルールを磨く。校正できる人を増やす事が、より質の高い資料制作に繋がる。 .研修に参加し、正確な点訳のために大事な校正だから、皆の共通理解を持って取り組むことが必要と改めて感じました。「疑問や迷ったこと」は教えていだだきながら経験値を上げ、スキルアップしていきたいと思います。 *校正基準:現在の最新版は『点訳資料校正基準2015年版』 |
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